『デモクラート美術協会』は、1951年に瑛九を中心として大阪で結成されたグループです。自由と独立の精神を尊重し、既存の美術集団や権威主義を否定して、一切の公募展に出品しないことを指針としたこのグループには、泉茂、森啓、郡司盛男ら若い芸術家、デザイナーの早川良雄、写真家の棚橋紫水、河野徹ら10名が創立会員として参加しました。その後、瑛九の上京に伴い、東京・大阪を中心に展覧会を開催したり機関誌を刊行するなど、1957年に解散するまでの短期間に、活発な活動を展開しました。
この会の特色は、このように活動拠点が東京、大阪、そして瑛九の郷里宮崎と分散していたことと、参加者が、画家をはじめ、デザイナー、写真家、評論家、バレリーナに至るまで、幅広い領域にまたがっていたことです。靉嘔、池田満寿夫、磯辺行久、河原温、細江英公など、後に世界的に活躍する多くの芸術家を輩出した点においても、我が国の美術史上特筆するグループであったといえます。
この展覧会では『デモクラート美術協会』というグループそのものに焦点を当て、その活動の全体像を、参加した作家たちの絵画、版画、写真、ポスターなどの約250点の作品と、文献、書簡、記録写真、その他さまざまな資料によって紹介します。
会期
1999.8.21 [土] - 10.11 [月]
休館日
月曜日、7月21日(金)
観覧料
一般840円(730円)、大高生630円(520円)
※( )内は20名以上の団体料金。
※中学生以下と65歳以上、障害者手帳をお持ちの方(付き添い1名を含む)はいずれも無料です。展覧会入場時に確認いたしますので
主催
埼玉県立近代美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
協賛
花王株式会社